【取材】「川西こども園」~子どもたちの笑顔を大切に、毎日”楽しい!”が見つかるこども園~

子育て
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では、インタビューをご紹介します。
2名の先生方にお話を聞かせていただきました。

ともこ先生
ゆうこ先生

ともこ先生と、ゆうこ先生です。
中川先生は、保育士歴20年目のベテラン先生で、副園長をされていらっしゃいます。
田仲先生は、保育士歴13年、川西こども園では4年目で、2歳児クラスを担当されています。

園の雰囲気や魅力について

ーー園の雰囲気や魅力についてお伺いできますか。

ともこ先生:川西こども園は、”わくわくドキドキがいっぱいの笑顔あふれる川西こども園” をモットーに、保育を進めています。
その名の通り、子供たちが毎日ワクワクして、いろんな発見をしながら、お友達と遊ぶ楽しみ、先生たちと触れ合う楽しみを見つけていきながら、毎日園に楽しく来れるようにというのを心がけて、保育をしいます。

ゆうこ先生:2つの園庭がありまして、大きな園庭と、園舎に囲まれている中庭があります。
大きい園庭では、鬼ごっこや縄跳びをしたり、思いっきり体をたくさん動かしたり、大型遊具があってそこで滑り台したりして遊んでいます。
中庭は、主に小さい子ども達が遊んでいます。小さい滑り台や、人工芝で優しい環境で遊べるようになっています。

ーー保育によって遊ぶ場を選べて、素敵な作りになっていますね。

ピースフルスクールプログラムとは

ーーこちらの園では、ピースフルスクールプログラム(以下、PSP)というプログラムを取り入れて保育をされていると伺いました。詳しく教えていただけますか。

ともこ先生:PSPは、2年間をかけて、1回30分程度で26回にわけてのレッスンを進めていきます。
「友達同士で話し合いをして、色々なトラブルとかに立ち向かった時に、お互いに話し合いをしながら解決していって、自分たちで安心できる空間をつくっていこう」というのがPSPの狙いです。
 数年前のコロナの前は、子供たちとの触れ合いやスキンシップを通して、より信頼関係を深めていく保育が1番大事と言われていたんですけど、マスクがあったり、表情が見えなかったりっていう保育になってしまいました。その中でもやっぱり繋がりを見つけたいというところで、たまたま当時の園長先生のお知り合いの方からPSPをご紹介いただき、研修を受けさせてもらい、ぜひ園に取り入れたいと導入させてもらいました。

レッスンの中で、人間の感情を1つずつとり出して、”こういう時にはこういう思いがあるよね”だったり、”こんなことがあればこういう思いになってしまうから、こうやってやったらいいよ”っていうのを、言葉だけでは子供たちには難しいので、猿くんと虎くんのパペットを使って、先生が劇風に演じ、それを子供たちが第三者として見ます。
パペットを使用することで、子供たちがすごく感情移入できます。本当にパペットたちを助けてあげようという気持ちになって、「大丈夫だよ」とか「安心して」とか、そういう言葉がけになっていきます。
それを実際、保育のいつもの生活で同じような場面になったら、例えば泣いてるお友達がいたら、「どうしたの?大丈夫?」と自然と声がかけられるようになる、という風に、繰り返し取り入れています。

ーー今日はこのテーマで進めましょうというのが、毎回あるんですか?

ともこ先生:カリキュラムがあり、テキストがあります。それに則って、劇もテキストにあるので、それを使います。言葉の言い回しなどは、子供たちにより親しみやすい言葉を選んだり、場面の設定も、子どもたちとかけ離れたものではなく、より子供たちの生活に近いものや、生活でよく見られる場面を取り出して、演じながら進めています。

ーーPSPの具体例やエピソードはありますか。

ともこ先生:例えば後半の方のテーマになってくるんですけれども、お友達同士での助け合いについてです。助け合いも、本当に自分は心配して助けてあげてるけれども、相手のお友達にとったら、真に今は助けてほしくないとか、そういう時があったりするっていうところまで勉強するんですね。
お友達の為になる助けと、為にならない助けということを学び、お節介にならないように、助ける時は相手に声をかけて、「今大丈夫?」と、まず声をかけてから助けてあげる、というテーマがあります。
あとは、トラブル解決にはステッププランというのもあり、お互いに怒り合っていたら落ち着いて話ができないので、まずは落ち着こうとか。それで、その後はこういう風に話を進めていったらいいよと、段階を踏みながら進めていくというテーマもあります。

ーー相手のことも尊重して、それが結果的に自分のことも守ることになるということを、ちゃんと学んでいけるということですよね。

ともこ先生:そうなんです。保育でもやっていたりするんですが、テーマとして取り出して、「これが嬉しい気持ちなんですよ」というようなことは、あえて今までやったことがなかったんです。こういうプログラムを通して、「こういう感情が人にはあるんだ、お友達にもあるんだ、それを出していいんですよ」っていう風に持っていけるように、ということをしています。

ーー実際にそのプログラムが始まって、子ども達に変化は感じられますか?

ともこ先生:そうですね。お友達同士で声かけあったりとか、自分から声かけにくかったりするお友達もいらっしゃるんですけれども、ちょっとずつ先生たちや周りのお友達が聞いてくれるので、ちょっと話してみようとか、そういう気持ちになってくれるっていうのはあります。
あと大きな変化としては、子供たちの変化もそうなんですけど、先生たちの声のかけ方が変わりました。レッスンを踏まえているので、「この間のレッスンでやったよね」というところから話ができるようになり、より深いところまで、「あの時はトラくんがあんな気持ちになったから、今どうやろ?」とか、レッスンと照らし合わして考えていけるような声かけになっています。

ーーPSPのレッスンを共通認識として、園全体で共有できるのはいいですね。

ともこ先生:そうなんです。現在レッスンをやっているのが4、5歳児さんなので、なかなか小さいクラス(0、1、2、3歳)の先生方に内容に触れてもらうことができないんですが、できるだけ会議をしたり、研修もさせてもらったりしながら、異年齢交流や混合保育の時間もあるので、その時に活かしてもらえるよう、できるだけ話をするようにしています。

ーー保護者さんからもなにか反応はありますか?

中川先生:そうですね。こんなレッスンしましたっていうのをお知らせしたら、「昨日どんなことやったんですか?」って聞いてくださったり、実際に子供さんから、「大丈夫?助けようか?」など、そういう助けを受けて嬉しかったっていうお声をいただいています。

ーー家で実践できているということですね。

ともこ先生:そうです、早速、実践してくれています。

ーー私たち親も、子どもにどう声をかけていいかってけっこう悩むところで、結局、誰も教えてくれることではないですよね。自分が育ってきたようにやるしかなくって、そういう時にテキストや指針があるって、いいですね。

ーー今後もPSPはずっと続けていかれるご予定ですか?

ともこ先生:はい。できたら園だけじゃなく、地域の小学校とかにも繋げて、どんどん広げていけたらなと思っています。

ーー私も今回初めてPSPという言葉も内容も聞かせていただきましたが、こういうことがもっと広まったら、親も子育てをもっと身構えずにできるのになと思いました。で、その内容を幼稚園の先生や周りとお話して、みんなで共有しながら育てていけるといいですよね。

ともこ先生:そうですね。1番いいですね。

ーー他にはなにかありますか?

ゆうこ先生:行事は、春だったらいちご狩り、夏にはお祭り遊びとか、季節それぞれにあった行事をしています。
お給食は3、4、5歳になったらランチルームで一緒にいただきます。調理場も見えるので、作ってる先生方の姿を見ることができるし、そこでまた感謝の気持ちだとかを感じたりできます。0、1、2歳は家庭的な雰囲気でお部屋で給食をとっています。

ーー作られている方の顔が見えていいですね。自然と感謝の気持ちが湧いてきそうですね。

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