2025年6月30日(土)、田原本町の村屋神社で「夏越し大祓い(なごしおおはらい)」が執り行われます。直径2メートルほどの大きな茅の輪をくぐり、半年間の穢れを祓い清めるこの神事は、701年の大宝律令から続く由緒正しい宮中行事。本格的な夏を前に、心身ともに祓い清める機会です。

イベント概要
- 神事名:夏越し大祓い(茅の輪くぐり神事)
- 開催日時:2025年6月30日(土)16:00〜
- 場所:村屋神社(奈良県磯城郡田原本町)
- 初穂料:お志(参加無料)
- 茅の輪設置:6月中旬より
- 人形代(ひとがたしろ):6月初旬より拝殿に設置
参加方法
6月初旬から拝殿に設置される人形代に息を吹きかけ、形代納め箱に納めてください。当日は16時から神事が始まりますので、少し早めにお越しいただくことをおすすめします。
見どころポイント
①茅の輪くぐり体験

拝殿前の庭に設置される直径約2メートルの大きな茅の輪。神主を先頭に、氏子総代、参拝者が続いてくぐり抜けます。茅の輪は6月中旬からおくぐりできるので、30日に来られない方でも体験できます。
②人形による浄化の儀式

白紙で作られた「人形(ひとがた)」に息を3回吹きかけることで、半年間の罪穢れを移す儀式です。その後は麻と紙垂をつけた茅で自身を祓い清め、使い終わった茅の輪や人形を神社東側を流れる初瀬川(大和川)に流して清めます。
③特別御朱印「瀬織津姫様」 頒布開始予定:令和7年6月より 初穂料600円

令和7年の夏越し大祓いでは、すべての罪や穢れを洗い流す力を持つ瀬織津姫様の特別御朱印が授与されます。白龍の化身とも言われる水神・瀧神である瀬織津姫様は、夏越し大祓いにぴったりの女神。この機会にしか手に入らない貴重な御朱印です。
茅の輪の不思議な力
なぜ茅の輪をくぐると穢れが祓えるのでしょうか?実は「茅」という漢字は「草の矛」を意味し、その鋭い葉の形が刀剣と同じ神聖な力を持つと考えられてきました。
茅の輪くぐりの由来は、素盞鳴尊(すさのおのみこと)が蘇民将来に授けた茅の輪伝説。もともとは伝説どおりの小さな茅の輪を腰に付けるものでしたが、江戸時代の初期になると大きな茅の輪をくぐって罪や災いを取り除く神事に変化しました。
アクセス
村屋神社社務所
住所:奈良県磯城郡田原本町 大字蔵堂423番地
TEL/FAX:0744-32-3308
【電車でお越しの場合】
- 近鉄橿原線 田原本駅から東へ約2.5キロ、タクシーで約10分
- JR桜井線 巻向駅から西へ約2キロ徒歩約30分
【車でお越しの場合】
- 西名阪自動車道 郡山・天理・法隆寺ICから約20分
- 大阪市内から約1時間
※駐車スペース:二の鳥居前、社務所前、初瀬川展望公園
1300年以上も続く夏越し大祓いは、単なる儀式ではなく、奈良盆地の厳しい夏を無事に過ごしたいという先人たちの切実な願いが込められた生きた伝統です。梅雨明けの清々しい空気の中、村屋神社で特別な浄化体験をしてみませんか?
